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終演後のコメント「第1回公演を終えて」
劇団東京都鈴木区、主宰の鈴木智晴です。

このたび、何とか無事に第1回公演『無気力宇宙船メロディライナー55号』の公演を終えることができました。
本当に今は、ホッとした気持ちが正直なところです。
第1回公演でしたので、とにかくはめを外した、少しお祭り要素の強い作品にしようと、立ち上げの時から考えてきました。
しかしそこにはたくさんの葛藤もありました。

舞台キャリア十年を越えた自分が今さら外す「はめ」って何ぞや、とか、「身内ウケ」的な作品になってしまわないか、とか。
でも、逆に、今ここでそれをやらないと二度とやれないような気もして、思い切って踏み込みました。

そうです、鈴木は、いたって真面目な演劇青年なのです。(言ってみる)

この『無気力宇宙船メロディライナー55号』という作品。
告知用のテキストにもあるように、「一つのメロディ」がテーマになっています。
劇中でその曲が流れた際に気付いた方もいらっしゃったかも知れませんが、2008年の2月に、あの曲は本当に地球から北極星へ向けて発信されているんです。デジタルファイルで。
「どうやって開くんだ、そのデジタルファイル?」
というのが、そのニュースを見た僕の一発目の感想でした。だって、例えば、今ウチにNASAからデジタルファイルを送信されても、知らない人からのメールだし、多分スパムとして処理されて終わりなんじゃないかなあと。

そうです、鈴木は、いたって真面目な演劇青年なのです。(言ってみる)

今だから言いますが、はじめはこの公演を舐めてました。
「二日間で3ステージだしさ、パッとやってパッと終わろうよ!」ぐらいの気持ちでいたのは事実でした。
それが、出演者が一人ひとり決定していき、劇場を押さえ、稽古が始まり、いよいよチケットも発売開始、って頃には、
「ななな何てものをおっぱじめてしまったんだ俺は」
と、震える夜を過ごす日々。さらに日々は進み、稽古もハネ、パンフなんかも刷り、小屋入りし、場当たりをし、いよいよ開場、お客様の会話もザワザワと場内に響いてきた頃、すっかり弱気になった頭の中には「中止」の二文字がくっきりと浮かぶ中、震える舞台袖の暗闇の中でこんなことを考えていました。

結局どんな作品でも、舞台袖での緊張って一緒なんだなあ。

パッとやってパッと終わった公演かも知れません。
総入場者数234名。1ステージあたりの平均入場者数78名。小さな公演だったかも知れません。
それでも、結局、舞台袖ではいつもと変わらない気持ちでそこに居るんだなあと。だったらこれからも、どんなジャンルの作品であろうとも、どうせ舞台袖では震えるんだし、本気でいこう、全部をぶつけよう。そんな当たり前のところに今さら気付くことができました。

こうしてこの作品は幕を閉じました。
今後僕らがこの作品を、このメンバーで、このような形で上演することはもう無いでしょう。
そして、ぼんやりと、日々の生活の中で少しずつ忘れていき、また違った場所で同じようなことをやっているのかも知れません。
少しだけ寂しいような気もしますが、そんな時はまた、この作品のことをぼんやりと思い出しては、勇気をもらえたらと思っています。僕は、劇中のこの台詞が大好きでした。

「思い出ってやつは引っ張り出してくるもんじゃない。気付いたらそこにあるから良いんじゃない」


たくさんの応援、そしてご来場誠にありがとうございました。
ちなみにメロリン星人は最初の構想の段階では、伊智フジヤ氏にオファーしていました。やめといて良かったです。
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